他人の事情、私の情事

友達の稽古場にお邪魔する予定が来ないでと言われてしまった今日。
ちょっぴり傷を抱えつつ探し物の為、ひょっとこの事務所へ。
あ　チラシ持って帰ろーと思って数え始めました。

私、紙を数えるのが苦手です。
というか遅い。銀行員にはなれない。
だから結構集中してたのに、ぴんぽーんとチャイム。

おー　ぜってー無視じゃ　と思っていたんですが
玄関のドア開けっ放しだったのを思い出す。
ここのドアは鍵かけないとうっすら開いちゃうんです、
だからどうせすぐ帰るし、大胆に開け放っていたんですね。
あ　と思ったら案の定２回目のチャイムを押したばかりのおじちゃんと目が合う。
くっそ、と思いつつカウント数を頭に叩き込んでおじちゃんのもとへ行きました。

おじ：「ＮＨＫの受信料の調査をしているのですが」
私　：「あー私　ここの家主じゃないんで分からないですねえー」
おじ：「家主さんはいつもどられますか」
私　：「あー　や　ちょっとわからないですねー」
おじ：「失礼ですが・・・？」
私　：「(説明が面倒くせえ)あ　ともだち？　です？」
おじ：「お留守番ですか」
私　：「や　ちょっと探し物を」
おじ：「(へえ彼女でもないのに合鍵持ってのかあんた)あああー　そうですかー」
私　：「(嘘くさいなあ私)でもテレビないんで関係ないんじゃないですかね」
おじ：「テレビないんですか(今の時代そりゃないだろ　馬鹿かあんた)」
私　：「(嘘くさいなあ私)いや　ないんです。彼は自宅にもテレビないみたいですし」
おじ：「自宅にも？自宅ではないんですかここは」
私　：「あー　自宅ではないですけどねー　自宅みたいなもんですけどねー」
おじ：「そうですか」

こんな押し問答をしておじちゃんは来週来ます、と呟いた。
来週は絶対事務所に行かないようにしよう。
部屋に戻るとやっぱり数を忘れていた。

外に出ると雲が涎みたいな雨をヘッドバンキングしながら意図的に降らせていた。
チラシが濡れるではないか！
電車に乗ったら晴れているではないか！
チャリに跨ったら風が強いではないか！
日傘を差しているので両手が塞がっていて、スカートがメクレルメクレル。
肌をとるかパンツをとるか。
開き直って肌をとりまして、パンツ出してチャリこぎました。
パンツ出してるからって、見ていいって訳じゃないのに！
もっと、私を分かって地球！