四季折々

私は猫を飼っています。
突然　もう長くありません　と　宣言されてからもうすぐ一年。
家族で一生懸命です。
今も生きているのが奇蹟的といっていいほどのようです。

宣言された時期は
息もろくにできなくなって、痙攣や嘔吐や下痢、
酸素ボンベをあてていた。
病院が嫌いな子だったから家に連れて帰っていて
眼も白黒して泡ふいてるのを見ていられなくて
皆に黙って酸素ボンベを止めようとも考えたりしました。
でもこの子はまだ生きたかったようで、
復活をして、酸素ボンベもとれて自分でご飯も食べられるようになったのです。

そうすると　いけないよ、　と分かっていても夢を見てしまって
このままずっと元気でいてくれるんじゃないか、なんて。
思っちゃって。
でも　やっぱりそろそろなんですね。

今日はご飯も水も一口も口に出来ませんでした。
注射器で無理矢理水を口に入れるけど、量は稼げない。
体重も半分になってしまった。
母は少しでも食べられたら、と違う餌を探してきてはあげてみます。
彼女の愛情には頭が下がる。
ガリガリなこの子は、それでも夜は私の布団に寝に来たりします。
でもすぐに、ひとりになりたがって移動してしまう。
傍にいなよ、と撫でると尻尾が苛苛と動く。

ドジな子だったから顔ものんびりしていたけど
最近の顔は険しい。
時々辛そうに鳴く。
どうか皆のことを嫌いになって最期を迎えないで欲しい。
昔おばあちゃんがボケてしまって、お見舞いに行ったら
絵美ちゃんは嫌いなの、と言われてしまったことがあった。
そのまま死んでしまった。
そんなのは嫌だなあ。

なんでこんなことをここに書いているのか意味は定かでないけど。

どうして生き物は死ぬんでしょうね。
死ぬから、愛せるとか美しいとか価値があるとか。
そんなのは。綺麗事だ。
散らなければ日本人はここまで桜を愛さなかっただろうけど。
自害したから三島由紀夫はここまで美学があるんだろうけど。
ただ単に、一緒にまだいたいんです。

最期だなって思ったとき、
私は悪足掻きをしないだろうか。
生きていて欲しいからって、
人間のエゴを押し付けたりしないだろうか。
少し自信がない。
この子の為を思う行為なんて、結局は言い訳だ。
何かの為なんて、責任逃れだ。
明日は少しご飯を食べてくれたら嬉しい。

アイム ホーム

なんやかんやでライブパフォーマンスが終了しました。

いやー！！大変だったなあ。
でも、本番公演以外でカンパニーでものをつくれる機会なんて滅多にないので
とても素敵な階段だったと思います。

ほんとに疲れて、さやかさんとお互い起こし合いながら電車に乗って帰りました。
帰宅は一時過ぎだから家族はみんな寝ています。
上記の写真は父です。
酷い。
寝ています。
彼は本当に特殊な人種で、老化なのか進化なのか都合のよい人間に変化してます。
隣で聞く質問が聞こえないのに
隣の部屋で掃除機かけながら違う人に小声で聞いた質問に大声で答えます。
浅田真央ちゃんと福原愛ちゃんをこよなくこよなく愛してます。
アイスボックスを一日３個喰います。
力うどんに餅を４つトッピングします。
いつのまにか会社で二階がオフィスなのに
自分の机だけ一階に移動になり、広い一階層ひとりで座っているそうです。
それで僕は人気者だよと信じて疑いません。
おとうさん、
色々と娘は不安だよ。











と　悩みながら風呂に入ったらシャワーが妙な角度になっていました。

なんで　直角？

凄い難しい体勢でシャワーを浴びました。

んー！身も心もスッキリ！

教師と生徒が膝を突き合わすとやや卑猥です

        
 
 









役者友達でコロちゃんという子がいます。
人としても清清しい心地よい子です。
そんな彼女の所属劇団　柿喰う客　を観て来ました。

セットが小劇場劇団なのに素敵だった。
下手に建て込むと逆に陳腐になりがちだけど、
決してそんなことはなく。
前回の王子で初めてちゃんと柿を観たんですが
玉置くんが私、セクシーだなあと思ったんですその時。
ゲテモノなのかもしれないけど　いや、色気がありますよ彼！
今回は七味さんがとても素敵でした。
最後の最後の暗転前の七味さんの檻の中での動きが
なんだかとっても格好良くって、印象に残りました。
筈なんだけど　もうどんな体位だったか忘れてしまった。
いやはや、この物忘れは自分でも脅威です。

９割方帰るPPTも聴いていて、
中屋敷さんの黒子がいい位置にあって、そればっかり観ていました。
中屋敷　って、これまた凄い苗字ですねえ。
彼を見ると平安時代を感じるのは風貌だけでなくその音のせいもあるのかしら。

作品自体は決してストライクな訳ではないんだけど、
なんだかちょっと柿が好きになった帰り道でした。

問題はゴキブリと鼠で出来ている

ベニサンピットがなくなります。
この間観に行ったのですが、やっぱり私は此処が好きです。

外観はなんじゃこりゃ　だけど、入ると違う意味で　なんじゃこりゃ　な劇場で。
無国籍で無時間で有色な感じ。
変幻自在なのに性格をお持ちの場所です。

劇場はふかふかの椅子だったり綺麗なロビーだったりが必要なわけじゃなくて
期待させてくれる空間であればいいんです。
なのにな。
悲しいなあ。

赤い靴履いた猫が１０１匹。
バンドのボーカルがエアー。

 

他人の事情、私の情事

友達の稽古場にお邪魔する予定が来ないでと言われてしまった今日。
ちょっぴり傷を抱えつつ探し物の為、ひょっとこの事務所へ。
あ　チラシ持って帰ろーと思って数え始めました。

私、紙を数えるのが苦手です。
というか遅い。銀行員にはなれない。
だから結構集中してたのに、ぴんぽーんとチャイム。

おー　ぜってー無視じゃ　と思っていたんですが
玄関のドア開けっ放しだったのを思い出す。
ここのドアは鍵かけないとうっすら開いちゃうんです、
だからどうせすぐ帰るし、大胆に開け放っていたんですね。
あ　と思ったら案の定２回目のチャイムを押したばかりのおじちゃんと目が合う。
くっそ、と思いつつカウント数を頭に叩き込んでおじちゃんのもとへ行きました。

おじ：「ＮＨＫの受信料の調査をしているのですが」
私　：「あー私　ここの家主じゃないんで分からないですねえー」
おじ：「家主さんはいつもどられますか」
私　：「あー　や　ちょっとわからないですねー」
おじ：「失礼ですが・・・？」
私　：「(説明が面倒くせえ)あ　ともだち？　です？」
おじ：「お留守番ですか」
私　：「や　ちょっと探し物を」
おじ：「(へえ彼女でもないのに合鍵持ってのかあんた)あああー　そうですかー」
私　：「(嘘くさいなあ私)でもテレビないんで関係ないんじゃないですかね」
おじ：「テレビないんですか(今の時代そりゃないだろ　馬鹿かあんた)」
私　：「(嘘くさいなあ私)いや　ないんです。彼は自宅にもテレビないみたいですし」
おじ：「自宅にも？自宅ではないんですかここは」
私　：「あー　自宅ではないですけどねー　自宅みたいなもんですけどねー」
おじ：「そうですか」

こんな押し問答をしておじちゃんは来週来ます、と呟いた。
来週は絶対事務所に行かないようにしよう。
部屋に戻るとやっぱり数を忘れていた。

外に出ると雲が涎みたいな雨をヘッドバンキングしながら意図的に降らせていた。
チラシが濡れるではないか！
電車に乗ったら晴れているではないか！
チャリに跨ったら風が強いではないか！
日傘を差しているので両手が塞がっていて、スカートがメクレルメクレル。
肌をとるかパンツをとるか。
開き直って肌をとりまして、パンツ出してチャリこぎました。
パンツ出してるからって、見ていいって訳じゃないのに！
もっと、私を分かって地球！